永代供養墓と普通のお墓、どっちが安い?

もともと永代供養はお墓を管理する身内がいない場合などに選ばれることが多かったのですが、今は少し変わってきています。人の考え、生活様式の変化などから、親族に迷惑をかけたくないという理由や、費用を抑えたいなどの目的から選ぶ人も増えているからです。ここでは、永代供養と普通のお墓について比較して紹介していきます。
永代供養とはどう言った供養のスタイルなのか
従来供養というのは、身内が代々受け継ぐ形が取られており、お墓にも先祖代々の墓と彫られているのを見たことがあるのではないでしょうか。しかし少子高齢化、さらに核家族化によってなかなか管理を親族に依頼できないというケースも増えてきています。
そこで身内などの代わりに寺院や霊園がお墓を作り、さらにその管理をしたり供養したりする仕組みに注目が集まっています。このようない供養の形を永代供養と呼び、この方法であれば遺族がもしいなかったとしても30年とか50年の期間で寺院や霊園に供養してもらうことができます。このときに利用するお墓のことを永代供養墓と呼び、永代供養を前提として作られた墓のことで、従来は無縁墓と呼ばれていたこともありました。
つまり引き取り手がなく無縁仏となった遺骨を供養するために利用されるお墓という意味合いでした。しかし今では永代供養を依頼することによって今後の供養に対する悩みが解消されるという面もクローズアップされており、従来のイメージとはまた違ったイメージが抱かれています。
永代供養墓とはどう言ったタイプの墓か
永代供養墓は、普通のタイプのお墓とは違い、地面の上に遺骨を安置するスペースが作られており、地面の下に合祀されるスペースが設けられています。
さらにお墓の正面にはお参りする場所が作られており、普通のお墓のように特定の個人を埋葬するのではなく、複数の遺骨をまとめて合葬する形となっています。個別で安置してもらえるタイプもありますが、個別の場合は期間が限定されている場合も多く、その期間が過ぎると合葬されます。
個人でお墓を作るとなると、土地、墓石なども用意する必要がありますが、永代供養であればこうした個人の墓を作る必要がありません。そのため、普通の墓を作るときに比べると費用を抑えることができるようになっており、費用を節約したいときにも利用しやすい仕組みとなっています。
永代供養ではお墓の費用を抑えることができる
永代供養墓は合葬するタイプとなっており、その仕組みによっても違いますが、だいたい10万円から30万円ほどの費用となっています。
また集合墓の場合は20万円から50万円となっていることもあり、だいたい一人あたりそれくらいの金額が発生するということになります。普通のお墓を作る場合はその規模によっても違いますが、100万円以上かかることも決して珍しくないので、永代供養墓のほうが安く済むのです。
永代供養にする墓石を買う必要がないので、その分の費用が発生せず、さらに法要なども定期的におこなう必要もありません。したがって、トータルで必要となる費用は普通の墓に比べて安く済むので、永代供養墓を作るほうが普通の墓を作るよりも安くなります。
永代供養は、申込みのときに一括で費用を払うことになりますが、墓石とかを用意する必要はありません。普通の墓を作る場合は、墓石だけでなく土地なども用意しなければなりませんが、永代供養墓であればわざわざ墓の準備をしなくても済みます。たしかに永代供養にすると個別ではなく合葬の形となりますが、定期的な法要などもおこなわなかったとしても問題はありません。
一人当たりいくらという金額が設定されていること、さらに施設によって費用の設定額は大きく違っているので、どこでも同じ金額というわけではありません。しかし普通の墓を作るよりも永代供養墓を作るほうが格段に費用の節約になるということで、現在ではこのスタイルを選ぶ人も増えています。